“水玉の楽園” 草間彌生 展

草間彌生スライドトーク
 
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1952
中: ニューヨーク、1959年頃ですね。
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1952
草: 初めてのアメリカ、シアトルでの個展*の時の写真です。
中: アメリカでの最初の個展ですね。どうでしたか、評判の方は?
草: とても素晴らしかったです。大勢の人が来てくれました。
   
* ズゥ・ドゥザンヌギャラリー
ワシントン州シアトル
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1952
草: これは私が描いた絵です。
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1952
草: これは、全部が "網"の作品です。
サイズは33フィート、日本でいうとどのくらいでしょうか?
分かりにくいですが、壁から天井まで一面に...。 寝食を忘れて描いたんです。
描いた後、壁から網目が湧き上がって、幻覚として現われてきて、それが彫刻家へ転ずる最大の根拠になったんです。
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1959
中: 今回展示されている『太平洋』という作品ですね。
草: はい。
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1959
中: これも『太平洋』という作品ですけど...。
草: 網になっているんです。そばに寄らないと分からないくらい細かい白い網目になっています。
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1959
草: これは、白い網ですけど...。
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1960
中: これが先程おっしゃっていた、フランク・ステラ*さんが先生(草間)の展覧会で購入された作品ですね。
草: ええ。ナショナル美術館というワシントンDCでアメリカ一(いち)の美術館の館長さんが、フランク・ステラさんを口説き落として、この作品を一億何千万円でもって買われたと言う事が、ニューヨーク・タイムズに出て、そして東京の雑誌にも出ました。
中: フランク・ステラさんは、随分儲かっちゃいましたね。(笑)
草: ええ、儲かったと思います。(笑)
中々(作品を)手放さなくて...。2回ほど貸してもらっていた*のですが、2回目の時はあまり長く貸しているから返して欲しいといわれて...。「スタジオの壁が寂しくなるから。俺は毎日これを見ながら制作しているから」って言ってね。
それをナショナル美術館の人が、ステラさんを口説いて買って行ったんです。
中: この一連の白ネットやNYで発表したあたりから、草間彌生の作品はオリジナルだと評論家の方々が認めて、先生のアーチストとしてのキャリアがスタートしたわけですね。
草: はい。
   
* フランク・ステラ 1936年マサチューセッツ州モールデン生まれ。
ステラは1960年代のミニマリスト派の創生に際して影響力を発揮した人物との評価を得ており、20世紀後半の最も重要なアーティストの1人とみなされている。
購入した草間作品は『Yellow Net』(1960年作)
* 1回目は*CICA (Center for International Contemporary Arts) ニューヨーク国際芸術センターでの展覧会
* 2回目は「Love Forever」展、(MoMA, NYや東京都現代美術館などを巡回)
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草: (東京国立)近代美術館の館長だった本間正義*さんが、ニューヨークの私のところに尋ねてきて、近代美術館でもって彫刻家の展覧会があるから作品を借してほしいと言ってきた時に撮影した写真です。
   
* 本間正義(ほんま・まさよし=美術評論家)
2001年10月10日、84歳で死去。
東京国立近代美術館次長、大阪・国立国際美術館長を経て82〜91年、埼玉県立近代美術館長を務め、ユニークな展覧会を企画する名物館長として知られた。
サンパウロビエンナーレ、現代日本美術展など、国内外の主要美術展の審査員としても活躍した。
「私の近代美術論集1・2」「円空と橋本平八」など著書多数。
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1963
草: これは『一千のボート・ショウ』*です。1つのボートを床に置いて、そして天井と床と壁にはそのボートの写真を並べたんです。
   
* 1963年:個展「一千のボート・ショウ」(ガートルード・スタイン画廊、ニューヨーク)
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1963
-64
草: これは椅子ですけど....。
中: 先生のソフト・スカルプチュア*作品の特徴なのですが、作品の突起物は何ですか?
草: 男性のシンボルです。
中: どうして男性のシンボルを使われているのですか?
草: 怖かったからです。
中: それを克服する為に...?
草: ええ、克服する為に。自分の病気を克服する為に制作したんです。
   
* ソフト・スカルプチュア
(Soft Sculpture)
石や木、ブロンズといった伝統的な「固い」彫刻の素材に対して、布や糸あるいはゴムといった「柔らかい」素材を用いた彫刻あるいは立体作品。
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草: 私のニューヨークのスタジオです。
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中: この作品は、実は2年程前にニューヨークの方から出てきた作品で、実は紛失していたんですけど、今は広島市現代美術館にあります。
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中: これは面白い作品なんですけど...。
草: これはティーポット・ホルダーという名前です。
 

会場:笑
 
中: ヤカンが男性の象徴に乗っかかっているんですよね。
これは何故?
草: ギリシャ神話の中にあるわけですよ...。
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1966
草: これは草間 彌生の体を水玉でもってオブリタレーションしてあるんですけど、この時は私も若くて 1日かけて、ものすごく作品を作って、もう半狂乱になったんです。
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草: これは、ルイズ・ニーヴェルソンの隣の隣の部屋の...、玄関から細長いところで制作したんです。この『マイ・フラワーベッド』という作品は、ポンピドューセンターに売られました。
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草: ニューヨークの画商が個展を開いてくれて、犬がいるんですけど、毛が一本もなくて、人間の肌と同じような、ニューヨークにも100匹程しかいない珍しい犬で、その犬が私の彫刻に頭をすりよせて血だらけになるわけですね。
それを、私は毎朝行って、拭き取るのが私の役目だったんです。
 

会場:笑
 
中:
分かりづらいのですが、背後に、ちょうど突起物の後ろに何か模様みたいなものがありますが...、これはエッグ・カートンを並べた作品ですよね。
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本レポートで使用している写真等の著作権は草間彌生スタジオ及びモマ・コンテンポラリーに帰属します。
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監修:草間彌生スタジオ/モマ・コンテンポラリー