青木野枝は鉄を円や細片に溶断し,それらを場に合わせて溶接し作品に仕上げる彫刻家です。鉄をまるで重力から開放させたような軽やかで有機的に拡張させた作品は,自然や生命の循環を連想させ,鉄片に囲まれた空間を作品の一部のように感じさせます。
本展は鉄による新作を中心に構成され,霧島の自然を象徴する「霧」と「山」をテーマに展示空間すべてが連鎖した状態を作り,日常とは異なった世界を味わうものとなります。民俗学や文化人類学に関心を持ち,実際に見て感じることを大切にしてきた青木が希求する「普遍の美」の世界を体感してください。
【関連事業】
◎ 7月26日(金)14:00〜 オープニングセレモニー,アーティストトーク
◎ 7月27日(土),8月11日(日)各日14:00〜 作家によるデモンストレーション
◎ 8月10日(土)11:00〜15:30 作家による鉄のワークショップ(小学生対象)
◎ 8月17日(土)11:00,14:00 鉄に応えるダンスと音楽(出演:CIco,蓑茂尚美)
◎ 8月4日(日)・18日(日),9月8日(日)・15日(日)各日14:00〜
学芸員によるギャラリートーク
◎ 新刊本の発行・販売:青木野枝「流れのなかに ひかりのかたまり」左右社
【主催】鹿児島県文化振興財団/南日本新聞社/KTS鹿児島テレビ
【協力】湧水町/霧島山麓湧水町観光協会/第一交通産業株式会社
【企画協力】ANOMALY
【特別協賛】トヨタカローラ鹿児島株式会社
【図版】
《雲谷/長崎》2019年 鉄(長崎県美術館での展示風景)
《曇天1》《曇天2》 2019年 石膏,麻布,新聞紙,鉄 (長崎県美術館での展示風景)
《立山/長崎》 2019年 鉄,石鹸(長崎県美術館での展示風景)
全て撮影:山本糾 Courtesy of ANOMALY
* 青木野枝「霧と山」展のチラシはこちら
企画展の情報
- 会場
- 鹿児島県霧島アートの森 アートホール
- 開催期間
- 2019/07/26 〜 2019/09/23
月曜日休園(祝日の場合は翌日休園,8/13(月)は開園)
- 観覧時間
- 9:00〜17:00(入園は16:30まで,7/27〜8/31の土日祝は19:00まで)
- 観覧料
- 一般:800 (600)円/高大生:600 (400)円/小中生:400 (300)円
( )内は前売り又は20人以上の団体料金
アーティスト紹介
- 青木 野枝(あおき のえ)
- 1958年東京生まれ。彫刻家。武蔵野美術大学大学院造形研究科(彫刻コース)修了。第50回芸術選奨文部大臣新人賞(2000),第55回毎日芸術賞(2014),第40回中原悌二郎賞(2017)。主な展覧会に「瀬戸内国際芸術祭」(2010 豊島),「ふりそそぐものたち」(2012 豊田市美術館,名古屋市美術館),「ロジカルエモーション―日本現代美術展」(2014 スイス,ポーランド,ドイツ),「越後妻有アートトリエンナーレ2012,2015,2018」(新潟県越後妻有),「ふりそそぐものたち」(2019 長崎県美術館)ほか多数。本館コレクション作家。