《雲の庭》はそのかたちが山を想起させ、左肩には砂岩の家がのっているばかりか、胸像の表面にはあらたな山塊と雲を暗示させるような彩色がなされている。 人物像のなかに、記憶や物語性をもち、重層的なイメージが広がる作品。
1970年代広範囲聖母子像の制作を契機として、木彫に本格的に取り組みはじめる。 大胆に彩色された表面、大理石の目や実物の眼鏡や装身具等など細部へのこだわり、モデルの抑制のきいたポーズの中に豊かな表情を内包する静かな佇まいの一連の作品により、現在、海外でもっと注目をあびる日本人作家のひとりである。
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