重村氏の代表的な作風である樹脂によって型取りされた人体と鉄格子 を効果的に用いて、青年期に誰もが経験する自由に対する苦悩を表現し ています。2点で一つの作品となっており、立像が日々直面する様々な 出来事に対するはかない希望への期待を表し、座像が絶望への失意の様 子を表しています。
沖永良部島の和泊町の出身で、青年期から晩年は埼玉県に拠点を構えて活動を続けました。 1960年代にポリエステルを使い人間をそっくりそのまま型取る技法で作品を発 表し、その分野における日本での第一人者としても知られています。リアリズ ムとユーモアを追求し、止まった瞬間を表現する作品が特徴です。
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